診療放射線技師が行う精度管理の具体策について

触診では触知できない早期の乳がんを発見するため, マンモグラフィの乳がん検診への導入が検討されている。マンモグラフィによる検診の精度を高めるには, 常に微細石灰化やX線吸収差の少ない腫瘤を描出できる高画質な画像を, 少ない被曝線量で得ることが必要である。そのためには, 施設は基準性能を備えた撮影機器を使用し, X線装置, スクリーン/フィルム・システム, 自動現像機などの適正な選択と処理, ポジショニング, 乳房圧迫などの撮影技術を最適化しなければならない。そして要求される品質基準の達成に向けて施設ごとの品質保証プログラムを構築し計画的に実施することが重要である。また, マンモグラフィによる検...

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Published in日本乳癌検診学会誌 Vol. 6; no. 2; pp. 185 - 190
Main Authors 堀田, 勝平, 鈴木, 隆二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会 20.06.1997
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ISSN0918-0729
1882-6873
DOI10.3804/jjabcs.6.185

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Summary:触診では触知できない早期の乳がんを発見するため, マンモグラフィの乳がん検診への導入が検討されている。マンモグラフィによる検診の精度を高めるには, 常に微細石灰化やX線吸収差の少ない腫瘤を描出できる高画質な画像を, 少ない被曝線量で得ることが必要である。そのためには, 施設は基準性能を備えた撮影機器を使用し, X線装置, スクリーン/フィルム・システム, 自動現像機などの適正な選択と処理, ポジショニング, 乳房圧迫などの撮影技術を最適化しなければならない。そして要求される品質基準の達成に向けて施設ごとの品質保証プログラムを構築し計画的に実施することが重要である。また, マンモグラフィによる検診を行うにあたっては, 撮影技術や品質管理の専門的な知識と実技の習得が必要となる。検診に従事する診療放射線技師は関連学会や研修会へ積極的に参加し, 常に撮影技術の向上に努めなければならない。それには, 関連学会は乳房撮影研修会を実施することが必要である。
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.6.185