ヘリカルプラズマにおける電場の非線形性と自励振動

高温プラスマについて活発な研究が行われ, 本誌にも実験の進展(宮本健郎: 日本物理学会誌51 (1996) 549)や理論の展開(伊藤公孝, 他: 日本物理学会誌49 (1994) 795)か紹介されてきた. Hモードの発見以来多くの改善閉じ込め状態が発見され, 構造間遷移は磁気閉じ込めプラズマでの中心的な研究課題となっている. 最近, トーラス型磁気閉じ込め装置コンパクトヘリカルシステム(CHS)で, 2つの準安定な構造の間を自発的に行き来する定常振動状態か観測された. この現象はトロイダルプラズマに特有な電場に対する応答の非線形性によって起こり, 磁気閉じ込めプラズマにおける電場の重要性を...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本物理学会誌 Vol. 54; no. 1; pp. 44 - 47
Main Author 藤澤, 彰英
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本物理学会 01.01.1999
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:高温プラスマについて活発な研究が行われ, 本誌にも実験の進展(宮本健郎: 日本物理学会誌51 (1996) 549)や理論の展開(伊藤公孝, 他: 日本物理学会誌49 (1994) 795)か紹介されてきた. Hモードの発見以来多くの改善閉じ込め状態が発見され, 構造間遷移は磁気閉じ込めプラズマでの中心的な研究課題となっている. 最近, トーラス型磁気閉じ込め装置コンパクトヘリカルシステム(CHS)で, 2つの準安定な構造の間を自発的に行き来する定常振動状態か観測された. この現象はトロイダルプラズマに特有な電場に対する応答の非線形性によって起こり, 磁気閉じ込めプラズマにおける電場の重要性を示している. 構造形成や物性の問題として新しい研究テーマを提示している.
ISSN:0029-0181
2423-8872
DOI:10.11316/butsuri1946.54.44