施工中の斜面崩壊による労働災害防止のためのモニタリングに関する実地観測 高知県早明浦地区小北川復旧治山工事での観測事例

治山・林道工事現場における切土掘削工事は,施工途上において斜面の安定性が低下する場合があり,掘削作業中やその後の斜面近傍作業中に突然斜面が崩壊し,労働災害となる事例が報告されている。しかし,斜面崩壊には必ず何らかの前兆現象があり,施工箇所に計測機器を設置して前兆現象を検知できれば労働災害を防止することが可能となると考えられる。本報では,実際の切土掘削工事現場にて幾つかの計測機器を設置し,計測機器の設置施工性,計測精度,長期安定性等の確認を行った。工事全体としては特段の問題もなく無事に終了したが,掘削作業中において切土掘削範囲近傍に設置した計測機器が変化を示し,また長期的にも降雨等によって斜面が...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 8; no. 4; pp. 597 - 610
Main Authors 伊藤, 和也, 笹原, 克夫, 芳賀, 博文, 土佐, 信一, 南雲, 政博, 内村, 太郎, 王, 林, 矢野, 真妃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 2013
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Summary:治山・林道工事現場における切土掘削工事は,施工途上において斜面の安定性が低下する場合があり,掘削作業中やその後の斜面近傍作業中に突然斜面が崩壊し,労働災害となる事例が報告されている。しかし,斜面崩壊には必ず何らかの前兆現象があり,施工箇所に計測機器を設置して前兆現象を検知できれば労働災害を防止することが可能となると考えられる。本報では,実際の切土掘削工事現場にて幾つかの計測機器を設置し,計測機器の設置施工性,計測精度,長期安定性等の確認を行った。工事全体としては特段の問題もなく無事に終了したが,掘削作業中において切土掘削範囲近傍に設置した計測機器が変化を示し,また長期的にも降雨等によって斜面が微小変形する様子を確認することができた。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.8.597