調節呼吸が内頸静脈断面積に及ぼす影響 携帯用エコー法による

全身麻酔下の調節呼吸中の患者50名を対象に,携帯用のエコーを用いて内頸静脈断面積の呼吸性ならびに体位による変動を測定した.すなわち仰臥位,10度,20度トレンデレンブルグ体位で,それぞれ呼気終末時,吸気終末時,吸気加圧プラトー時における値を比較検討した.その結果,1. 仰臥位呼気終末時断面積0.54±0.22cm2に対し,吸気終末時0.79±0.26cm2,吸気加圧プラトー時には1.18±0.44cm2と有意に増大した.2. 体位変動ではことに20度トレンデレンブルグ位での吸気終末時には0.69±0.28cm2,吸気終末時0.89±0.32cm2,吸気加圧プラトー時1.29±0.45cm2と仰...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 15; no. 9; pp. 620 - 623
Main Authors 後藤, 幸生, 鈴木, 久人, 坂井, 美賀子, 高橋, 光太郎, 柳本, 政浩
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.11.1995
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.15.620

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Summary:全身麻酔下の調節呼吸中の患者50名を対象に,携帯用のエコーを用いて内頸静脈断面積の呼吸性ならびに体位による変動を測定した.すなわち仰臥位,10度,20度トレンデレンブルグ体位で,それぞれ呼気終末時,吸気終末時,吸気加圧プラトー時における値を比較検討した.その結果,1. 仰臥位呼気終末時断面積0.54±0.22cm2に対し,吸気終末時0.79±0.26cm2,吸気加圧プラトー時には1.18±0.44cm2と有意に増大した.2. 体位変動ではことに20度トレンデレンブルグ位での吸気終末時には0.69±0.28cm2,吸気終末時0.89±0.32cm2,吸気加圧プラトー時1.29±0.45cm2と仰臥位時に比し有意に増大した.3. 内頸静脈断面積に与える影響は呼吸性の影響のほうが,体位による変動よりはるかに大きかった.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.15.620