増大過程を計測しえた肝海綿状血管腫の2切除例

肝海綿状血管腫が増大した2切除例において, コンピュータ断層撮影を用いて増大過程を定量的に記録しえた. 症例1は40歳女性で, 3年半の間に径は4.6cmから7.2cmに, 体積は58mlから244mlに増加した. 症例2は67歳男性, 10年半の間に径は7.5cmから17cmに, 体積は123mlから1,434mlに増大した. 2例とも血管腫が増大し続けたので手術を行った. 肝血管腫が増大する経過を定量的に記録した点は文献上珍しい. 肝血管腫はこのように増大する場合があるので, 長期間の経過観察が必要である....

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 24; no. 8; pp. 2226 - 2230
Main Authors 吉田, 順一, 山崎, 晋, 幕内, 雅敏, 高山, 忠利, 小菅, 智男, 山本, 順司, 長谷川, 博, 高安, 賢一, 広橋, 説雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 1991
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Summary:肝海綿状血管腫が増大した2切除例において, コンピュータ断層撮影を用いて増大過程を定量的に記録しえた. 症例1は40歳女性で, 3年半の間に径は4.6cmから7.2cmに, 体積は58mlから244mlに増加した. 症例2は67歳男性, 10年半の間に径は7.5cmから17cmに, 体積は123mlから1,434mlに増大した. 2例とも血管腫が増大し続けたので手術を行った. 肝血管腫が増大する経過を定量的に記録した点は文献上珍しい. 肝血管腫はこのように増大する場合があるので, 長期間の経過観察が必要である.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.24.2226