C型慢性肝炎に対するインターフェロン療法 初回500MU以上投与例における再治療24週, 48週の治療成績

初回500MU以上のIFN治療が施行され, 治療終了12カ月以内にALTの再上昇を認めた30例に対し, IFN 1回6MUを3回/週, 24週 (17例) 及び48週 (13例) の再治療を施行し, その治療成績を検討した. 完全著効率は24週, 48週及び全体で, それぞれ11.8%, 7.7%, 10%であった. また, 完全著効を呈した3例中2例は血中HCV-RNA量が+3と高ウイルス量であり, セロタイプは全例I型であった. さらに, 初回治療と再治療時の反応パターンの検討では, 完全著効例はいずれも初回治療中にALTの持続正常化と治療終了時に血中HCV-RNAの陰性化を認めた症例であ...

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Published in肝臓 Vol. 38; no. 3; pp. 134 - 139
Main Authors 神坂, 和明, 瀬在, 秀一, 太田, 雅弘, 寺田, 光宏, 大山, 高令, 伊藤, 慎芳, 田中, 雄二郎, 池上, 文詔, 桜井, 幸弘, 安部, 孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 25.03.1997
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.38.134

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Summary:初回500MU以上のIFN治療が施行され, 治療終了12カ月以内にALTの再上昇を認めた30例に対し, IFN 1回6MUを3回/週, 24週 (17例) 及び48週 (13例) の再治療を施行し, その治療成績を検討した. 完全著効率は24週, 48週及び全体で, それぞれ11.8%, 7.7%, 10%であった. また, 完全著効を呈した3例中2例は血中HCV-RNA量が+3と高ウイルス量であり, セロタイプは全例I型であった. さらに, 初回治療と再治療時の反応パターンの検討では, 完全著効例はいずれも初回治療中にALTの持続正常化と治療終了時に血中HCV-RNAの陰性化を認めた症例であった. しかし, 初回治療中にALTの持続正常化と治療終了時に血中HCV-RNAの陰性化を認めた症例のみを再治療の対象に選んでも, 完全著効が得られるのは18.8% (3/16) と低率であった.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.38.134