肝細胞機能予備力判定法としてのICG Rmaxの検討 特に肝切除術後合併症発生との関連において
ICG Rmaxが,肝細胞機能予備力を反映しうるか否かにつき,肝切除術前にICG Rmaxを測定しえた肝硬変例39例,非硬変例24例,計63例を対象とし,肝切除術後合併症発生との関連において,retrospectiveに検討した.硬変合併肝癌に対する一区域内肝切除症例において,術後合併症発生群は,非発生群に比し,ICG K値では,ほぼ同様であったのに対し,ICG Rmax値では有意に低値であった.また,非硬変例においては,高齢になるにしたがい,ICG Rmax値はICG K値に比べ,より低下する傾向がみられ,それらに術後合併症が,多くみられた.以上のごとく,ICG K値に比し,ICG Rmax...
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Published in | 肝臓 Vol. 27; no. 4; pp. 452 - 456 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
25.04.1986
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Summary: | ICG Rmaxが,肝細胞機能予備力を反映しうるか否かにつき,肝切除術前にICG Rmaxを測定しえた肝硬変例39例,非硬変例24例,計63例を対象とし,肝切除術後合併症発生との関連において,retrospectiveに検討した.硬変合併肝癌に対する一区域内肝切除症例において,術後合併症発生群は,非発生群に比し,ICG K値では,ほぼ同様であったのに対し,ICG Rmax値では有意に低値であった.また,非硬変例においては,高齢になるにしたがい,ICG Rmax値はICG K値に比べ,より低下する傾向がみられ,それらに術後合併症が,多くみられた.以上のごとく,ICG K値に比し,ICG Rmax値が解離し,しかも,低値を示す症例に,術後合併症が多くみられたことは,ICG Rmax値はICG K値では表現しえない肝細胞機能予備力を反映しうる可能性を示唆している. |
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ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
DOI: | 10.2957/kanzo.27.452 |