肺癌による上大静脈症候群に対する治療法の検討 -上大静脈内ステント留置術の有用性について

肺癌による上大静脈症候群 (SVCS) をきたした症例のうち, 5例に上大静脈 (SVC) 内ステント留置術を行い, 内頸静脈一右心耳バイパス術を行った8例と比較検討した. SVCS緩解率・SVCS緩解期間・SVCS再発率・血栓閉塞率のいずれもステント群が優れていた. ステント群では, 全症例留置後直ちに狭窄部は拡張し, また3週後にSVC造影を行った3例では留置直後よりも更に拡張していることが確認でき, SVCSの治療に有効であった....

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Published in日本胸部疾患学会雑誌 Vol. 30; no. 6; pp. 1110 - 1115
Main Authors 三井, 清文, 鬼塚, 正孝, 森田, 理一郎, 石川, 成美, 赤荻, 栄一, 倉本, 憲明
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 社団法人 日本呼吸器学会 25.06.1992
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ISSN0301-1542
1883-471X
DOI10.11389/jjrs1963.30.1110

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Summary:肺癌による上大静脈症候群 (SVCS) をきたした症例のうち, 5例に上大静脈 (SVC) 内ステント留置術を行い, 内頸静脈一右心耳バイパス術を行った8例と比較検討した. SVCS緩解率・SVCS緩解期間・SVCS再発率・血栓閉塞率のいずれもステント群が優れていた. ステント群では, 全症例留置後直ちに狭窄部は拡張し, また3週後にSVC造影を行った3例では留置直後よりも更に拡張していることが確認でき, SVCSの治療に有効であった.
ISSN:0301-1542
1883-471X
DOI:10.11389/jjrs1963.30.1110