沖縄県教職員における脳卒中と虚血性心疾患の発症危険因子
沖縄県在住の教職員を対象に脳卒中及び心筋梗塞の発症とその危険因子との関連を明らかにすることを目的とした。 沖縄県の公立学校共済組合員で, 1979年5月から1988年3月の期間に同一施設でドック検診を受診した1809人に対し, 1990年10月及び1992年1月に質問票を送付し, 1585人 (男1043人, 女542人) を追跡し得た (平均追跡期間 : 7.9年, 11989人・年) 。追跡期間中, 脳卒中24人 (2.0/1000人・年), 虚血性心疾患16人 (1.3/1000人・年) の発症があった。 検診時の危険因子 (高脂血症, 高血圧, 糖尿病, 肥満, 高尿酸血症) の有無と...
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Published in | 日本循環器管理研究協議会雑誌 Vol. 29; no. 3; pp. 177 - 183 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 日本循環器管理研究協議会
01.02.1995
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Subjects | |
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ISSN | 0914-7284 |
DOI | 10.11381/jjcdp1974.29.177 |
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Summary: | 沖縄県在住の教職員を対象に脳卒中及び心筋梗塞の発症とその危険因子との関連を明らかにすることを目的とした。 沖縄県の公立学校共済組合員で, 1979年5月から1988年3月の期間に同一施設でドック検診を受診した1809人に対し, 1990年10月及び1992年1月に質問票を送付し, 1585人 (男1043人, 女542人) を追跡し得た (平均追跡期間 : 7.9年, 11989人・年) 。追跡期間中, 脳卒中24人 (2.0/1000人・年), 虚血性心疾患16人 (1.3/1000人・年) の発症があった。 検診時の危険因子 (高脂血症, 高血圧, 糖尿病, 肥満, 高尿酸血症) の有無と発症との関連を年齢及び性を補正して比較すると, 脳卒中には高血圧 (P<0.05) が有意に関与し, 高血圧群の脳卒中発症の相対危険度は正常血圧群の2.4倍であった。病型別には脳出血との間に強い相関 (P<0.05) があった。脳卒中全体に占める脳出血の割合は, 他地域に比べ沖縄では高い傾向があるが, これを追認する成績が得られたのは, 対象が比較的に若い人の集団であるからと思われる。虚血性心疾患 (心筋梗塞及び狭心症) は発症数が少なく, 高齢, 男性のみが有意な相関を示したにとどまった。 |
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ISSN: | 0914-7284 |
DOI: | 10.11381/jjcdp1974.29.177 |