塩酸チクロピジン服用患者に対するリスクマネジメントとその評価 冠動脈インターベンション (PCI) 施行患者への適正使用
塩酸チクロピジン(以下, チクロピジンと略す)は, 冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)におけるステント留置後の再狭窄, すなわち亜急性血栓閉塞(SAT)の予防効果について, アスピリンと併用による有用性が評価されている1, 2). 一方, 「重大な副作用」として, 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP), 無顆粒球症, および重篤な肝障害等が知られており, 厚生労働省により副作用に対する注意喚起が行われてきた. これらの重篤な副作用症例の多くは, 投与開始から2ヵ月以内に発現している. このため副作用を早期に軽度なレベルで発見す...
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Published in | 医療薬学 Vol. 31; no. 12; pp. 986 - 992 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
10.12.2005
日本医療薬学会 |
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Summary: | 塩酸チクロピジン(以下, チクロピジンと略す)は, 冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)におけるステント留置後の再狭窄, すなわち亜急性血栓閉塞(SAT)の予防効果について, アスピリンと併用による有用性が評価されている1, 2). 一方, 「重大な副作用」として, 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP), 無顆粒球症, および重篤な肝障害等が知られており, 厚生労働省により副作用に対する注意喚起が行われてきた. これらの重篤な副作用症例の多くは, 投与開始から2ヵ月以内に発現している. このため副作用を早期に軽度なレベルで発見することを目的として, 投与開始後2ヵ月間は2週間毎に血液検査を実施する必要性が示されていた. しかしながら, 2週間毎の検査実施等の安全管理は十分徹底されておらず, その実態調査や適正使用に対する取り組みが報告されている3-5). 当院循環器科においては, 従来PCI後のチクロピジンは入院中の服用に加え, 退院時に1ヵ月程度が処方される症例が一般的であった. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.31.986 |