A case of refractory ventricular fibrillation, that was shown left ventricular concentric necrosis by autopsy

症例は30歳代, 男性. 某日, 家族に倒れているところを発見され救急要請. 救急隊到着時, 心肺停止状態(asystole)であり, 心肺蘇生(CPR)を施行され当院へ搬送された. 来院直後に心室細動(VF)となり, アドレナリン投与, 電気的除細動を行うも心室細動が持続した. ニフェカラント投与し, 除細動を数回行ったがVF持続したため, 経皮的心肺補助装置(PCPS)を導入した. PCPS開始後にアミオダロンを投与しVFは停止した. 虚血性心疾患の鑑別のため, 冠動脈造影(CAG)を施行したが有意狭窄病変は認められなかった. 大動脈内バルーンパンピング(IABP), PCPSを使用したが...

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Published inShinzo Vol. 43; no. SUPPL.2; pp. S2_125 - S2_129
Main Authors Nihei, Shun-ichi, Harayama, Nobuya, Aibara, Keiji, Isa, Yasuki, Kamochi, Masayuki
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Japan Heart Foundation 2011
公益財団法人 日本心臓財団
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.43.S2_125

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Summary:症例は30歳代, 男性. 某日, 家族に倒れているところを発見され救急要請. 救急隊到着時, 心肺停止状態(asystole)であり, 心肺蘇生(CPR)を施行され当院へ搬送された. 来院直後に心室細動(VF)となり, アドレナリン投与, 電気的除細動を行うも心室細動が持続した. ニフェカラント投与し, 除細動を数回行ったがVF持続したため, 経皮的心肺補助装置(PCPS)を導入した. PCPS開始後にアミオダロンを投与しVFは停止した. 虚血性心疾患の鑑別のため, 冠動脈造影(CAG)を施行したが有意狭窄病変は認められなかった. 大動脈内バルーンパンピング(IABP), PCPSを使用したが, 循環動態が維持できず, 発症から約14時間後に死亡した. 病理解剖の肉眼所見にて左室壁肥厚と内膜下に全周性に梗塞巣が見られており, 経過中CK-MBは有意に上昇していた. 肥大型心筋症が基礎疾患として存在し, VFを生じ, 心肺停止となり, CAGで有意狭窄病変を認めないにもかかわらず, 全周性の心内膜下梗塞に陥ったと考えられる症例であった. 診断· 治療に苦慮した1例であり報告する.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.43.S2_125