新しい人工心肺支援システム

我々が1989年に開発した体外循環を支援する人工心肺支援システムを基本として,新しい人工心肺支援システムを,NECメディカルシステムズ社と共同で開発した。新しい人工心肺支援システムは人工心肺の準備から体外循環,報告書の作成や体外循環データの利用まで一貫した支援が行える。体外循環中は,体外循環に関するイベントを入力することで,体外循環の状況をコンピュータが認識して最適なデータの監視や支援が行えることや,テンキーだけでほとんどのコンピュータ操作が行えること,音声出力などを活用していることが特徴である。新しい人工心肺支援システムを,1997年4月より410例の体外循環に使用した。この結果,画面を凝視...

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Published in体外循環技術 Vol. 25; no. 1; pp. 69 - 76
Main Authors 百瀬, 直樹, 安藤, 勝信, 北村, 麻未, 前田, 孝雄, 又吉, 盛博, 山越, 理恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 25.11.1998
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ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/hokkaidoshakai.25.69

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Summary:我々が1989年に開発した体外循環を支援する人工心肺支援システムを基本として,新しい人工心肺支援システムを,NECメディカルシステムズ社と共同で開発した。新しい人工心肺支援システムは人工心肺の準備から体外循環,報告書の作成や体外循環データの利用まで一貫した支援が行える。体外循環中は,体外循環に関するイベントを入力することで,体外循環の状況をコンピュータが認識して最適なデータの監視や支援が行えることや,テンキーだけでほとんどのコンピュータ操作が行えること,音声出力などを活用していることが特徴である。新しい人工心肺支援システムを,1997年4月より410例の体外循環に使用した。この結果,画面を凝視しなくてもコンピュータ操作が容易に行え,体外循環中の血行動態や温度の異常を素早く察知することができた。更に,新しい人工心肺支援システムは,従来のシステムに比べて操作性,処理速度,汎用性,データの有効利用などにおいて高い性能を示した
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.25.69