全内臓逆位症に合併した胆石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した1例

症例は56歳の女性. 主訴は左背部不快感. 小児期より全内臓逆位症を指摘されていた. 超音波検査で内臓逆位および胆嚢内結石を確認した. 腹腔鏡下胆摘術を施行した. トラカールは通常と鏡面する位置に挿入した. 手術はsingle-handedで行ったが, 第1助手の左手の操作が多くなった以外, 特に問題はなかった. 全内臓逆位症を合併する胆石症に対しての腹腔鏡下胆摘術は術前に, 鏡面像以外に, 血管系・胆道系の異常がないことを十分に確認すれば, 比較的スムーズに施行しうる術式であると思われた....

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 29; no. 3; pp. 741 - 745
Main Authors 木川, 三四郎, 中熊, 尊士, 比企, 能樹, 船本, 慎作, 土橋, 誠一郎, 平井, 修二, 越田, 佳朋, 柿田, 章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 1996
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ISSN0386-9768
1348-9372
DOI10.5833/jjgs.29.741

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Summary:症例は56歳の女性. 主訴は左背部不快感. 小児期より全内臓逆位症を指摘されていた. 超音波検査で内臓逆位および胆嚢内結石を確認した. 腹腔鏡下胆摘術を施行した. トラカールは通常と鏡面する位置に挿入した. 手術はsingle-handedで行ったが, 第1助手の左手の操作が多くなった以外, 特に問題はなかった. 全内臓逆位症を合併する胆石症に対しての腹腔鏡下胆摘術は術前に, 鏡面像以外に, 血管系・胆道系の異常がないことを十分に確認すれば, 比較的スムーズに施行しうる術式であると思われた.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.29.741