超臨界ガスに対する石炭液化油成分の溶解度の相関

超臨界ガス抽出は, 近年注目を集めている分離プロセスの一つであり, 抽出量すなわち超臨界ガスに対する溶解度がわずかな条件の変化で大きく変わることを利用している。そのためプロセスの最適化を行うための基礎物性として着目成分の溶解度の定量的把握が必要となる。本研究ではいくつかの石炭液化油成分を選び, 超臨界ガスに対する溶解度の相関を試みた。その際, これまでに気液平衡関係の相関に良好な結果を得ている3定数摂動型状態方程式を用いた。また混合則は, 非対称混合物に有用な局所モル分率の概念を取り入れたものを用いた。超臨界ガスと石炭液化油成分は, 分子サイズに差異のある非対称混合物であるが, 相関結果はほぼ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in石油学会誌 Vol. 29; no. 6; pp. 486 - 490
Main Authors 服部, 慶子, 荒井, 康彦, 岩井, 芳夫, 鐘江, 大
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 石油学会 01.11.1986
Online AccessGet full text
ISSN0582-4664
DOI10.1627/jpi1958.29.486

Cover

More Information
Summary:超臨界ガス抽出は, 近年注目を集めている分離プロセスの一つであり, 抽出量すなわち超臨界ガスに対する溶解度がわずかな条件の変化で大きく変わることを利用している。そのためプロセスの最適化を行うための基礎物性として着目成分の溶解度の定量的把握が必要となる。本研究ではいくつかの石炭液化油成分を選び, 超臨界ガスに対する溶解度の相関を試みた。その際, これまでに気液平衡関係の相関に良好な結果を得ている3定数摂動型状態方程式を用いた。また混合則は, 非対称混合物に有用な局所モル分率の概念を取り入れたものを用いた。超臨界ガスと石炭液化油成分は, 分子サイズに差異のある非対称混合物であるが, 相関結果はほぼ良好であった。
ISSN:0582-4664
DOI:10.1627/jpi1958.29.486