流通法による高沸点化合物の蒸気圧測定装置の試作

石炭液化油の分離•精製や近年注目されている超臨界ガス抽出のプロセス開発において, 対象とする高沸点化合物とくに多環芳香族化合物の工学物性値が不可欠となる。なかでも蒸気圧データが基礎物性として重要となるが, データの蓄積はいまだ不十分である。そこで, 比較的簡単な構造を有し, 容易な操作で精度の良い測定が期待できる流通法に基づく蒸気圧測定装置を試作した。ナフタレンを用いて装置の検証を行ったところ, 得られた蒸気圧データは, 固相および液相にわたり測定原理の異なる文献値と良好に一致した。このことから本測定装置は, 高沸点化合物の蒸気圧収集に役立つものと思われる。...

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Published in石油学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 203 - 206
Main Authors 荒井, 康彦, 岩井, 芳夫, 迫口, 明浩, 服部, 慶子
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 石油学会 01.05.1987
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ISSN0582-4664
DOI10.1627/jpi1958.30.203

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Summary:石炭液化油の分離•精製や近年注目されている超臨界ガス抽出のプロセス開発において, 対象とする高沸点化合物とくに多環芳香族化合物の工学物性値が不可欠となる。なかでも蒸気圧データが基礎物性として重要となるが, データの蓄積はいまだ不十分である。そこで, 比較的簡単な構造を有し, 容易な操作で精度の良い測定が期待できる流通法に基づく蒸気圧測定装置を試作した。ナフタレンを用いて装置の検証を行ったところ, 得られた蒸気圧データは, 固相および液相にわたり測定原理の異なる文献値と良好に一致した。このことから本測定装置は, 高沸点化合物の蒸気圧収集に役立つものと思われる。
ISSN:0582-4664
DOI:10.1627/jpi1958.30.203