術後の横隔神経麻痺による呼吸筋疲労に対する在宅人工呼吸療法の1例
症例は65歳, 男性で, 肺癌に対する術前検査中, 胸部CT検査で浸潤性胸腺腫が発見された.まず肺癌に対し右上葉切除郭清術を施行し, 約1カ月後に胸腺全摘術および縦隔胸膜, 左肺上葉, 左横隔神経, 心膜, 主肺動脈部分切除術を行った.術後2年9カ月目に呼吸困難となり救急入院となった.横隔神経麻痺後の呼吸筋疲労を疑い, 人工呼吸器を装着した.呼吸補助筋のトレーニングの結果, 夜間のみ人工呼吸器を使用する状態で退院した.現在, 在宅人工呼吸下に, 経過良好であり, 在宅人工呼吸は患者のQuality of Lifeの向上に有効な手段と考える....
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Published in | 北関東医学 Vol. 45; no. 5; pp. 419 - 423 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
北関東医学会
01.09.1995
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0023-1908 1883-6135 |
DOI | 10.2974/kmj1951.45.419 |
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Summary: | 症例は65歳, 男性で, 肺癌に対する術前検査中, 胸部CT検査で浸潤性胸腺腫が発見された.まず肺癌に対し右上葉切除郭清術を施行し, 約1カ月後に胸腺全摘術および縦隔胸膜, 左肺上葉, 左横隔神経, 心膜, 主肺動脈部分切除術を行った.術後2年9カ月目に呼吸困難となり救急入院となった.横隔神経麻痺後の呼吸筋疲労を疑い, 人工呼吸器を装着した.呼吸補助筋のトレーニングの結果, 夜間のみ人工呼吸器を使用する状態で退院した.現在, 在宅人工呼吸下に, 経過良好であり, 在宅人工呼吸は患者のQuality of Lifeの向上に有効な手段と考える. |
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ISSN: | 0023-1908 1883-6135 |
DOI: | 10.2974/kmj1951.45.419 |