呼吸器科に専属する理学療法士の役割 ―現状と今後の課題

呼吸理学療法は,呼吸ケアにおける重要な1つの治療法である。当院では1993年4月より,2名の理学療法士が呼吸器科に専属して呼吸理学療法を行っており,患者の呼吸ケアの一端を担うべく努めている。当科における理学療法士の役割は,呼吸理学療法を施行するとともに,それに関連する呼吸ケアをナースチームと協力して行うことで患者ケアに貢献することである。  現在,いくつかの検討課題が残されているものの,理学療法士が呼吸器科病棟に専属して呼吸理学療法を施行するようになり,多くの利点が得られた。中でも,呼吸理学療法の質と継続性が改善されたことが最も大きな利点である。具体的には,急性期呼吸障害患者への集中的な呼吸理...

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Published in理学療法科学 Vol. 10; no. 1; pp. 53 - 60
Main Authors 柳瀬, 賢次, 神津, 玲, 野方, 敏行, 田平, 一行, 中村, 美加栄, 滝沢, 茂夫
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 理学療法科学学会 20.02.1995
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.10.53

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Summary:呼吸理学療法は,呼吸ケアにおける重要な1つの治療法である。当院では1993年4月より,2名の理学療法士が呼吸器科に専属して呼吸理学療法を行っており,患者の呼吸ケアの一端を担うべく努めている。当科における理学療法士の役割は,呼吸理学療法を施行するとともに,それに関連する呼吸ケアをナースチームと協力して行うことで患者ケアに貢献することである。  現在,いくつかの検討課題が残されているものの,理学療法士が呼吸器科病棟に専属して呼吸理学療法を施行するようになり,多くの利点が得られた。中でも,呼吸理学療法の質と継続性が改善されたことが最も大きな利点である。具体的には,急性期呼吸障害患者への集中的な呼吸理学療法の施行が可能になったこと,慢性呼吸不全患者の入院から外来,在宅まで幅広く,充実した理学療法サービスを提供できるようになったことがあげられる。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.10.53