食道表在癌に対する内視鏡的粘膜切除術

近年, 食道色素内視鏡の進歩により, 食道表在癌はもとより食道粘膜癌の発見例も増加してきた.今回, 食道表在癌に対する内視鏡的粘膜切除術を行なったので, その成績を報告する.幕内らのEEMRチューブによる方法で, 内視鏡的粘膜切除術を4例6病変に行った.出血や穿孔などの重篤な合併症は経験しなかった.病理組織学的に4病変が扁平上皮癌で, 2病変がBarrett食道であった.根治切除は2例で, 他の2例は脈管侵襲陽性と断端陽性のために根治切除に至らず, 放射線治療を追加した.幕内らのEEMRチューブによる内視鏡的粘膜切除術を安全かつ容易に行い得たので, その適応と詳細を報告した....

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Published in北関東医学 Vol. 43; no. 5; pp. 543 - 550
Main Authors 熊倉, 久夫, 大和田, 進, 棚橋, 美文, 関口, 利和, 飯野, 佑一, 綿貫, 文夫, 川島, 吉之, 森下, 靖雄, 中村, 正治, 新井, 正明, 細村, 泰夫, 乾, 純和
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 北関東医学会 01.09.1993
Subjects
EEMRチューブ
ヨード染色
内視鏡的切除術
早期食道癌
表在食道癌
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ISSN0023-1908
1883-6135
DOI10.2974/kmj1951.43.543

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Summary:近年, 食道色素内視鏡の進歩により, 食道表在癌はもとより食道粘膜癌の発見例も増加してきた.今回, 食道表在癌に対する内視鏡的粘膜切除術を行なったので, その成績を報告する.幕内らのEEMRチューブによる方法で, 内視鏡的粘膜切除術を4例6病変に行った.出血や穿孔などの重篤な合併症は経験しなかった.病理組織学的に4病変が扁平上皮癌で, 2病変がBarrett食道であった.根治切除は2例で, 他の2例は脈管侵襲陽性と断端陽性のために根治切除に至らず, 放射線治療を追加した.幕内らのEEMRチューブによる内視鏡的粘膜切除術を安全かつ容易に行い得たので, その適応と詳細を報告した.
ISSN:0023-1908
1883-6135
DOI:10.2974/kmj1951.43.543