体外循環における全血ヘパリン濃度の測定

HEMOCHONを用いて賦活凝固時間(Activated Clotting Time;ACT)400秒以上の軽度低体温体外循環(以下,CBP)を行った。肝機能障害,腎機能障害のある症例は除外し,抗凝固・抗血小板剤の服用を手術1週間前に中止した冠動脈バイパス術を対象とし,Medotronic社製HMSを用いてCPB中の全血ヘパリン濃度およびACTの測定を行った。また同時に,凝固亢進の指標としてfibrinopeptide A(FPA),prothrombin fragment1+2(F1+2),fibrlnogen(Fbg)の測定と,線溶系の指標となるD-dimer(DDも),FDPの測定を行っ...

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Published in体外循環技術 Vol. 24; no. 1; pp. 9 - 13
Main Authors 山崎, 隆文, 田渕, 典之, 中尾, 一俊, 小山, 貴史, 外山, 雅章, 大橋, 壮樹, 関口, 茂明, 皆川, 宗輝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 25.11.1997
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ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/hokkaidoshakai.24.9

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Summary:HEMOCHONを用いて賦活凝固時間(Activated Clotting Time;ACT)400秒以上の軽度低体温体外循環(以下,CBP)を行った。肝機能障害,腎機能障害のある症例は除外し,抗凝固・抗血小板剤の服用を手術1週間前に中止した冠動脈バイパス術を対象とし,Medotronic社製HMSを用いてCPB中の全血ヘパリン濃度およびACTの測定を行った。また同時に,凝固亢進の指標としてfibrinopeptide A(FPA),prothrombin fragment1+2(F1+2),fibrlnogen(Fbg)の測定と,線溶系の指標となるD-dimer(DDも),FDPの測定を行った。その結果,HMSと特HEMOCHRONでのACTに相関関係がみられた。全血ヘパリン濃度は,CBP前は250U/kg以上であったが,CBP開始から250U/kg以下の値を示した。またHEMOCHRONを用いたACTとHMS全血ヘパリン濃度には相関関係がみられず,ACTが全血ヘパリン濃度に反映していないことが示唆された。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.24.9