完全埋込型人工心臓用経皮エネルギー伝送システム 妨害波強度の測定と評価

経皮エネルギー伝送システムにおける, 妨害波強度の測定と評価を行った。放射性妨害波の測定は近磁界プローブで行い, VDE-0871規格とあわせるため, 磁界強度を電界強度に変換した。その結果, スイッチング周波数において, 空心型が71.0d BμV/m, 体外結合型が53.4d BμV/mであり, 空心型はVDE-0871規格を0.9d BμV/m越えた。電流共振型スイッチング回路を用いることで, 体外結合型トランスは, 第3高調波で13.8d BμV/m, 第5高調波で11.8d BμV/mの低減が確認された。伝導性妨害波は, 両トランスにおいてノイズフィルタとフェライトビーズの挿入により...

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Published in人工臓器 Vol. 29; no. 1; pp. 18 - 23
Main Authors 松原, 弘幸, 柴, 建次, 越地, 耕二, 藤原, 修, 中村, 恭之, 巽, 英介, 妙中, 義之, 高野, 久輝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 15.02.2000
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Summary:経皮エネルギー伝送システムにおける, 妨害波強度の測定と評価を行った。放射性妨害波の測定は近磁界プローブで行い, VDE-0871規格とあわせるため, 磁界強度を電界強度に変換した。その結果, スイッチング周波数において, 空心型が71.0d BμV/m, 体外結合型が53.4d BμV/mであり, 空心型はVDE-0871規格を0.9d BμV/m越えた。電流共振型スイッチング回路を用いることで, 体外結合型トランスは, 第3高調波で13.8d BμV/m, 第5高調波で11.8d BμV/mの低減が確認された。伝導性妨害波は, 両トランスにおいてノイズフィルタとフェライトビーズの挿入により抑制効果が認められたが, 空心型のスイッチング周波数でVDE-0871規格を17.4d BμV越えた。空心型は体動によるコイルのズレで共振状態が崩れると, 10MHz以上で伝導性妨害波の増大が認められた。体外結合型トランスを用いた経皮エネルギー伝送システムは, 電磁環境的に優れていることが確認された。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.29.18