検診を契機に診断された結腸脂肪腫の1例

検診の便潜血反応が陽性であった56歳男性の精査において, 初診時の腹部CT検査により大腸脂肪腫の質的診断を得た症例を経験した。脂肪腫の場合, 体表, 腸間膜の脂肪層と同様な特有の低吸収値を示すことからその診断は比較的容易である。便潜血反応陽性患者の精査においては上部下部消化管内視鏡検査に並行するかたちで肛門診のほかに消化管外病変の有無の検索のため, 患者の理解と協力が得られれば腹部CT検査は二次検診を契機にした腹部スクリーニングとして意味のあることと思われる。...

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Published in日本消化器集団検診学会雑誌 Vol. 43; no. 4; pp. 469 - 472
Main Author 出口, 浩之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器がん検診学会 15.07.2005
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ISSN1345-4110
2186-7321
DOI10.11404/jsgcs2000.43.4_469

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Summary:検診の便潜血反応が陽性であった56歳男性の精査において, 初診時の腹部CT検査により大腸脂肪腫の質的診断を得た症例を経験した。脂肪腫の場合, 体表, 腸間膜の脂肪層と同様な特有の低吸収値を示すことからその診断は比較的容易である。便潜血反応陽性患者の精査においては上部下部消化管内視鏡検査に並行するかたちで肛門診のほかに消化管外病変の有無の検索のため, 患者の理解と協力が得られれば腹部CT検査は二次検診を契機にした腹部スクリーニングとして意味のあることと思われる。
ISSN:1345-4110
2186-7321
DOI:10.11404/jsgcs2000.43.4_469