服薬指導症例報告 (1) 脳神経外科病棟における一症例

「はじめに」 医療における薬剤師の地位が明文化され, 薬剤師の能動的病棟活動が期待されている. 現在, 薬剤師が行う薬剤管理指導料として600点の診療報酬が与えられている. 当院では, 1988年7月より服薬指導を開始し, 現在7診療科を対象に服薬指導を実施している1). 服薬指導にあたっては, 医薬品情報のみならず, 各種臨床検査値やTDMにより得られた患者個々のデータ等をもとに, より高密度な服薬指導ができるよう努めている. 今回, このような服薬指導の実践例として当院脳神経外科に入院加療を受けた患者(1例)について報告する. 服薬指導とその背景 1. 病棟背景 脳神経外科病棟はベッド数2...

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Published in病院薬学 Vol. 21; no. 6; pp. 551 - 554
Main Authors 田中, 直美, 北浦, 照明, 三宅, 勝志, 木平, 健治, 福地, 坦, 新谷, 洋通, 畝井, 浩子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療薬学会 10.12.1995
日本病院薬学会
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ISSN0389-9098
2185-9477
DOI10.5649/jjphcs1975.21.551

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Summary:「はじめに」 医療における薬剤師の地位が明文化され, 薬剤師の能動的病棟活動が期待されている. 現在, 薬剤師が行う薬剤管理指導料として600点の診療報酬が与えられている. 当院では, 1988年7月より服薬指導を開始し, 現在7診療科を対象に服薬指導を実施している1). 服薬指導にあたっては, 医薬品情報のみならず, 各種臨床検査値やTDMにより得られた患者個々のデータ等をもとに, より高密度な服薬指導ができるよう努めている. 今回, このような服薬指導の実践例として当院脳神経外科に入院加療を受けた患者(1例)について報告する. 服薬指導とその背景 1. 病棟背景 脳神経外科病棟はベッド数26で, 脳腫瘍と脳血管障害の患者が大部分を占める. また, 交通事故など頭部外傷による急性硬膜下血腫やくも膜下出血の患者など, ICUから脳神経外科病棟に移る場合も多い. 手術目的の入院が殆どであり, 重症例以外は手術後, 症状の軽快とともに退院する.
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.21.551