骨粗鬆症の病態と疫学

骨粗鬆症は女性の閉経後に発生する原発性が約80%, ステロイド性, 不動性, 胃腸, 腎, 肝臓疾患, 糖尿病等に合併する続発性が約20%で, 本邦では約500万人が罹患しているといわれている. 原発性骨粗鬆症の原因は多因子的であるが, 最近原因究明が進みその原因には遺伝的な要因と, 後天的な要因があることが知られている. 骨粗鬆症の合併症のなかで骨折は最も重要で, 骨粗鬆症の治療の目的はこの骨折の予防に強く関連している. 骨粗鬆症の治療の基本には運動療法, 食事療法があり, その上に薬物療法が行われる. リハビリテーションはこのなかの運動療法を分担することで骨粗鬆症の治療に多大な働きをしてい...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 36; no. 9; pp. 581 - 583
Main Author 乗松, 尋道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 18.09.1999
日本リハビリテーション医学会
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Summary:骨粗鬆症は女性の閉経後に発生する原発性が約80%, ステロイド性, 不動性, 胃腸, 腎, 肝臓疾患, 糖尿病等に合併する続発性が約20%で, 本邦では約500万人が罹患しているといわれている. 原発性骨粗鬆症の原因は多因子的であるが, 最近原因究明が進みその原因には遺伝的な要因と, 後天的な要因があることが知られている. 骨粗鬆症の合併症のなかで骨折は最も重要で, 骨粗鬆症の治療の目的はこの骨折の予防に強く関連している. 骨粗鬆症の治療の基本には運動療法, 食事療法があり, その上に薬物療法が行われる. リハビリテーションはこのなかの運動療法を分担することで骨粗鬆症の治療に多大な働きをしていて重要である. この項では骨粗鬆症の病態, 疫学を述べ, 骨粗鬆症の治療に対するリハビリテーションの果たす役割, 問題点に触れたい.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.36.581