食道静脈瘤の硬化療法-EIS
食道・胃静脈瘤は, 門脈圧亢進症を来す疾患の合併症のうち最も重要なものの一つで, 予後を規定する上で重要な因子である. 治療法はS-Btube, 直達術および門脈減圧術などの手術法が古くから行われてきた. しかし問題点も多く, 今日では, 食道静脈瘤の治療法として, 手術療法にかわり, 比較的簡便な手技で, 侵襲が少なく, 良好な成績が期待できる内視鏡的食道静脈瘤硬化療法が治療の第1選択として広く行われている1). 我国では高瀬らが1978年ethanolamine oleate血管内注入法による硬化療法を導入したのが最初で2), その後二川らのsodium morrhuate血管外注入法,...
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Published in | 医療 Vol. 50; no. 9; pp. 623 - 624 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
20.09.1996
国立医療学会 |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.50.623 |
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Summary: | 食道・胃静脈瘤は, 門脈圧亢進症を来す疾患の合併症のうち最も重要なものの一つで, 予後を規定する上で重要な因子である. 治療法はS-Btube, 直達術および門脈減圧術などの手術法が古くから行われてきた. しかし問題点も多く, 今日では, 食道静脈瘤の治療法として, 手術療法にかわり, 比較的簡便な手技で, 侵襲が少なく, 良好な成績が期待できる内視鏡的食道静脈瘤硬化療法が治療の第1選択として広く行われている1). 我国では高瀬らが1978年ethanolamine oleate血管内注入法による硬化療法を導入したのが最初で2), その後二川らのsodium morrhuate血管外注入法, 鈴木らのaethoxysklerolの血管内外併用法などが報告されている. 「対象と方法」我々は, エタノールアミンオレート(EOI)血管内注入法による硬化療法を中心に, 食道静脈瘤の治療にあたってきた. 硬化療法は透視下に行い, 硬化剤は静脈瘤およびすだれ状血管を越えて注入し, できるだけ供血路を遮断することを原則とした. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.50.623 |