乳果オリゴ糖含有特定保健用食品の日常生活での利用における排便状態に及ぼす効果の検討
乳果オリゴ糖を4g含有する特定保健用食品を健常成人女性51名を対象として,日常生活での利用において食品表示に従って2週間連続摂取させ,腸内環境改善効果に及ぼす影響を観察した。結果は以下のとおりであった。1)被験者全体では,1週間あたりの排便頻度が改善した者が28名(54.9%),排便時の便のソフト感が改善と排便がスムーズになった者が26名(51.0%)で,顕著な改善効果は観察されなかった。2)1週間あたりの排便回数が5回以下の軽い便秘傾向にある被験者40名については,1週間あたりの排便頻度が増加した者が25名(62.5%),排便がスムーズになったと回答した者が23名(57 .5%)で,便秘傾向...
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Published in | 日本食物繊維研究会誌 Vol. 6; no. 2; pp. 73 - 80 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
一般社団法人 日本食物繊維学会
31.12.2002
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Subjects | |
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ISSN | 1343-1994 2186-5108 |
DOI | 10.11217/jjdf1997.6.73 |
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Summary: | 乳果オリゴ糖を4g含有する特定保健用食品を健常成人女性51名を対象として,日常生活での利用において食品表示に従って2週間連続摂取させ,腸内環境改善効果に及ぼす影響を観察した。結果は以下のとおりであった。1)被験者全体では,1週間あたりの排便頻度が改善した者が28名(54.9%),排便時の便のソフト感が改善と排便がスムーズになった者が26名(51.0%)で,顕著な改善効果は観察されなかった。2)1週間あたりの排便回数が5回以下の軽い便秘傾向にある被験者40名については,1週間あたりの排便頻度が増加した者が25名(62.5%),排便がスムーズになったと回答した者が23名(57 .5%)で,便秘傾向にあることと排便状態の改善には有意な関連が認められた(p<0.05)。3)便臭や排便後のスッキリ感,排便の規則性には,有意な改善効果は認められなかった。 以上の結果,日常生活の利用における乳果オリゴ糖含有特定保健用食品の排便および便性状改善効果は,実験結果における保健効果の発現に比べて緩慢であることが明らかになった。 |
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ISSN: | 1343-1994 2186-5108 |
DOI: | 10.11217/jjdf1997.6.73 |