ラット歯面に対するクリスタルバイオレット水溶液塗布とYellow He-Neレーザー照射によるプラーク形成抑制効果
ラット歯面にクリスタルバイオレット0.8mg/l水溶液 (CV) を塗布しYellowHe-Neレーザー (4.3 mW, 594nm: レーザー) を照射することで, プラーク形成に対する抑制効果を検討した。生後22~23日齢の雌ドンリュー系ラット24匹を実験に使用し4群に分けた。ラットの左右側上顎第1臼歯近心面 (M1) にCVを塗布し, 左右側M1に各25秒間ずつレーザー照射を行った。この操作を5時間おきに1日3回, 2週間行いHe-Ne+CV群とした。また, 同様の条件下でレーザーのみを照射した群をHe-Ne群, CVのみを塗布した群をCV群とし, これらの操作を行わないものをコントロ...
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Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 40; no. 1; pp. 88 - 95 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
28.03.1998
日本歯周病学会 |
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Summary: | ラット歯面にクリスタルバイオレット0.8mg/l水溶液 (CV) を塗布しYellowHe-Neレーザー (4.3 mW, 594nm: レーザー) を照射することで, プラーク形成に対する抑制効果を検討した。生後22~23日齢の雌ドンリュー系ラット24匹を実験に使用し4群に分けた。ラットの左右側上顎第1臼歯近心面 (M1) にCVを塗布し, 左右側M1に各25秒間ずつレーザー照射を行った。この操作を5時間おきに1日3回, 2週間行いHe-Ne+CV群とした。また, 同様の条件下でレーザーのみを照射した群をHe-Ne群, CVのみを塗布した群をCV群とし, これらの操作を行わないものをコントロール群とした。実験開始後1週目, 2週目に各群のラットを3匹ずつ安楽死させ, 各群の左側M1を対象と実体顕微鏡および走査型電子顕微鏡でプラーク付着様相を評価し, 右側M1については非脱灰研磨標本を作製し光学顕微鏡でプラークの厚みを計測した。その結果, プラーク付着様相において1週目ではHe-Ne+CV群はプラーク形成がコントロール群, He-Ne群, CV群に比べ有意に少なかった。しかし, 2週目では各群のプラーク形成に差は認められなかった。以上のことから, プラーク形成の初期においてはCV塗布とレーザー照射の併用によるプラーク抑制効果が認められ, その有用性が示唆された。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.40.88 |