原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニング

国立病院のネットワークを利用し, どの病院でも施行可能な原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニング法を確立するための研究を行った. 3ヵ月間(平成元年10月中旬から平成2年1月中旬), 4ヵ所の国立病院において検査された高カルシウム検体についてHS-PTHを測定し, 原発性副甲状腺機能亢進症の発見頻度を調査した. 次に翌年の3ヵ月間(平成2年10月中旬から平成3年1月申旬), 6ヵ所の国立病院において測定された高カルシウム検体を対象に, (Cl-90)/P比を用いそ原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニングを行った. 原発性副甲状腺機能充進症を(Cl-90)/Pを用いてスクリーニングした結果は,...

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Published in医療 Vol. 47; no. 7; pp. 486 - 492
Main Authors 戸谷, 有二, 東, 淑江, 島田, 達也, 佐藤, 昭雄, 吉住, 孝之, 東, 輝一朗, 能登, 裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 20.07.1993
国立医療学会
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.47.486

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Summary:国立病院のネットワークを利用し, どの病院でも施行可能な原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニング法を確立するための研究を行った. 3ヵ月間(平成元年10月中旬から平成2年1月中旬), 4ヵ所の国立病院において検査された高カルシウム検体についてHS-PTHを測定し, 原発性副甲状腺機能亢進症の発見頻度を調査した. 次に翌年の3ヵ月間(平成2年10月中旬から平成3年1月申旬), 6ヵ所の国立病院において測定された高カルシウム検体を対象に, (Cl-90)/P比を用いそ原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニングを行った. 原発性副甲状腺機能充進症を(Cl-90)/Pを用いてスクリーニングした結果は, 高カルシウム症例すべてについて且S-PTHを測定して原発性副甲状腺機能亢進症を検出した場合と同じで, 三ヵ月間で2.5例であった. また(Cl-90)/Pを用いることで調査対象を22.0%に限定することができた. 以上より, 原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニングに(Cl-90)/P比をもちいる方法は, 簡単で効率的であり, 実地上有用と思われた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.47.486