Aprindine長期投与の心室不整脈に対する効果 Holter法と血中濃度測定による検討
Aprindine (Apr) の短期および長期投与の抗VPC評価をHolter心電図法 (DCG) と血中濃度測定により行った。1, 000個/日以上のVPC例を対象とし, 原則として40mg/日分2投与した。短期投与 (ST) では31名について投与後1~2週後評価し, 長期投与 (LT) はSTのうちの14名を選び1~15ヵ月投与後評価した。VPCに対する抑制効果評価は観察期, ST, LT時にDCGで行った。ST5名, LT13名でApr血中濃度を測定した。STのVPCに対する抑制効果は‘有効’以上22/31名 (71%) , 無効9/31名 (29%) で, LTのそれは12/14名...
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Published in | 心電図 Vol. 5; no. 4; pp. 525 - 532 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
一般社団法人 日本不整脈心電学会
31.08.1985
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Subjects | |
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ISSN | 0285-1660 1884-2437 |
DOI | 10.5105/jse.5.525 |
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Summary: | Aprindine (Apr) の短期および長期投与の抗VPC評価をHolter心電図法 (DCG) と血中濃度測定により行った。1, 000個/日以上のVPC例を対象とし, 原則として40mg/日分2投与した。短期投与 (ST) では31名について投与後1~2週後評価し, 長期投与 (LT) はSTのうちの14名を選び1~15ヵ月投与後評価した。VPCに対する抑制効果評価は観察期, ST, LT時にDCGで行った。ST5名, LT13名でApr血中濃度を測定した。STのVPCに対する抑制効果は‘有効’以上22/31名 (71%) , 無効9/31名 (29%) で, LTのそれは12/14名 (86%) , 1/14名 (7%) であった。LTの1例は悪化であった。Aprの有効血中濃度は0.24-1.53μg/ml (平均0.75±0.40μg/ml) と欧米の報告に比し約1/2値であった。STでPQは有意 (p<0.01) に延長し, LTではPQに加えQTcも有意 (p<0.05) に延長した。副作用は発疹1名, 軽度嘔気2名であった。臨床検査値異常出現例はなかった。以上より, AprはVPCに有効率が高く, 長期使用でも有用性の高い抗不整脈薬と考えられた。ただし比較的少量使用でもPQ, QRS, QTcの定期的なチェックは必要と考えられた。 |
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ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
DOI: | 10.5105/jse.5.525 |