心房細動特異的QOL評価法 (Atrial Fibrillation Quality of Life Questionnaire : AFQLQ) の開発

心房細動治療方針決定に重要な疾患特異的QOL評価法の確立を目的として, 多施設共同研究を行った.心房細動に関連する質問の網羅, QOLモデル化に従った質問の整理, 質問表の作成を行ったうえで, 心房細動患者205例から回答を収集し質問回答の解析を行った.心房細動に伴う症状に関して持続時間の回答に欠損値が多い一方, 頻度についての回答率は良好で2因子を内包する質問項目と考えられた, 症状の個体感受性は頻度とは異なり1因子で判別される意義を有していた, 精神的側面と日常生活制限に関する質問の回答率も良好で, 4つの異なる因子を内包していた, このような解析に基づき, 欠損値の高い質問の削除, 同一...

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Published in心電図 Vol. 23; no. 4; pp. 332 - 343
Main Authors 山下, 武志, 熊谷, 浩一郎, 是恒, 之宏, 三田村, 秀雄, 奥村, 謙, 小川, 聡, 内藤, 佳津雄, 長嶋, 紀一
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 25.07.2003
日本心電学会
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Summary:心房細動治療方針決定に重要な疾患特異的QOL評価法の確立を目的として, 多施設共同研究を行った.心房細動に関連する質問の網羅, QOLモデル化に従った質問の整理, 質問表の作成を行ったうえで, 心房細動患者205例から回答を収集し質問回答の解析を行った.心房細動に伴う症状に関して持続時間の回答に欠損値が多い一方, 頻度についての回答率は良好で2因子を内包する質問項目と考えられた, 症状の個体感受性は頻度とは異なり1因子で判別される意義を有していた, 精神的側面と日常生活制限に関する質問の回答率も良好で, 4つの異なる因子を内包していた, このような解析に基づき, 欠損値の高い質問の削除, 同一因子に属する重複質問の削除, 回答形式の修正を行い, 26項目の質問項目より構成される心房細動特異的QOL質問表 (AFQLQ) を開発した.このAFQLQは心房細動治療方針の決定において有力なツールとなるものと考えられる.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.23.332