腹壁腫瘤を契機に発見された胃癌の1例
胃癌の腹壁転移はまれであり,今回,我々は腹壁腫瘤を契機に発見された胃癌の1例を経験したので報告する.症例は61歳の男性で,上腹部の小豆大の皮下腫瘤が半年間で約5cm大に増大したため当院紹介となり,針生検で腺癌が検出された.その後の精査にて胃幽門部狭窄を伴う胃癌の診断となった.狭窄の解除を主目的として幽門側胃切除術を施行したが,術中所見上も原発巣の腹壁への直接浸潤の所見はなく,病理組織診などから腹壁腫瘤は胃癌の血行性転移と推測された....
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Published in | 日本消化器外科学会雑誌 Vol. 44; no. 6; pp. 677 - 683 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器外科学会
01.06.2011
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0386-9768 1348-9372 |
DOI | 10.5833/jjgs.44.677 |
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Summary: | 胃癌の腹壁転移はまれであり,今回,我々は腹壁腫瘤を契機に発見された胃癌の1例を経験したので報告する.症例は61歳の男性で,上腹部の小豆大の皮下腫瘤が半年間で約5cm大に増大したため当院紹介となり,針生検で腺癌が検出された.その後の精査にて胃幽門部狭窄を伴う胃癌の診断となった.狭窄の解除を主目的として幽門側胃切除術を施行したが,術中所見上も原発巣の腹壁への直接浸潤の所見はなく,病理組織診などから腹壁腫瘤は胃癌の血行性転移と推測された. |
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ISSN: | 0386-9768 1348-9372 |
DOI: | 10.5833/jjgs.44.677 |