A Case of Successful Pregnancy in a Patient with Isolated ACTH Deficiency
症例は24才の初妊婦で, 妊娠15週, 30週と2度の原因不明の低血糖発作をおこし, 妊娠後期のホルモン学的検査にて, 血中コルチゾール2.2μg/dlの低値を認め, ブドウ糖補液, ステロイド補充療法などで経過観察し, 正常分娩にて3136gの男児を出産した. 分娩後の検索にてACTH単独欠損症と判明した.本症において, ACTH単独欠損症の発症の時期, 原因は不明であるが, 妊娠に伴う糖需要の亢進により, 潜在していたACTH単独欠損症が顕正化したものと考えられた. ステロイド補充療法は, 極く短期間に使用したのみであつたが, 児は妊娠中及び出産後も正常な発育がみられている....
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Published in | Japanese Journal of National Medical Services Vol. 40; no. 5; pp. 458 - 461 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Japanese Society of National Medical Services
1986
一般社団法人 国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.40.458 |
Cover
Summary: | 症例は24才の初妊婦で, 妊娠15週, 30週と2度の原因不明の低血糖発作をおこし, 妊娠後期のホルモン学的検査にて, 血中コルチゾール2.2μg/dlの低値を認め, ブドウ糖補液, ステロイド補充療法などで経過観察し, 正常分娩にて3136gの男児を出産した. 分娩後の検索にてACTH単独欠損症と判明した.本症において, ACTH単独欠損症の発症の時期, 原因は不明であるが, 妊娠に伴う糖需要の亢進により, 潜在していたACTH単独欠損症が顕正化したものと考えられた. ステロイド補充療法は, 極く短期間に使用したのみであつたが, 児は妊娠中及び出産後も正常な発育がみられている. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.40.458 |