簡易歯列計測器の試作ならびに臨床応用 歯列弓形態観察における有用性の検討

石膏模型にて歯列弓形態を観察, 計測する方法としては, 従来より計測ノギス, 顎態模型計測器, 定規などが用いられてきた.また研究を目的として三次元計測機を使用することもあるが, 臨床的なものとはいえない.また計測ノギスなどによる測定だけでは歯列弓形態の特徴を把握するのは困難である.今回, 簡便に歯列弓形態の客観的把握ができ, 計測も可能な『簡易歯列計測器』を試作し, 従来の計測器による測定と比較検討して, その臨床的実用性を評価した.その結果, 『簡易歯列計測器』は特に左右非対象な歯列でより実態に即した測定ができること, 計測値の変動幅は他の計測器に比較し同様ないしは小さいこと, さらには計...

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Published in昭和歯学会雑誌 Vol. 9; no. 4; pp. 408 - 418
Main Authors 中原, 敏光, 向山, 賢一郎, 藤原, 理彦, 佐々, 竜二, 鈴木, 康生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学・昭和歯学会 31.12.1989
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ISSN0285-922X
2186-5396
DOI10.11516/dentalmedres1981.9.408

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Summary:石膏模型にて歯列弓形態を観察, 計測する方法としては, 従来より計測ノギス, 顎態模型計測器, 定規などが用いられてきた.また研究を目的として三次元計測機を使用することもあるが, 臨床的なものとはいえない.また計測ノギスなどによる測定だけでは歯列弓形態の特徴を把握するのは困難である.今回, 簡便に歯列弓形態の客観的把握ができ, 計測も可能な『簡易歯列計測器』を試作し, 従来の計測器による測定と比較検討して, その臨床的実用性を評価した.その結果, 『簡易歯列計測器』は特に左右非対象な歯列でより実態に即した測定ができること, 計測値の変動幅は他の計測器に比較し同様ないしは小さいこと, さらには計測時間がかなり短縮されること, などの点からも臨床的には有用で, 実用性が高いものと考えられた.
ISSN:0285-922X
2186-5396
DOI:10.11516/dentalmedres1981.9.408