都市部在住高齢者に対するオンライン運動プログラムの主観的効果 質的研究

【目的】インターネットを利用した同時双方向型のオンライン運動プログラムに参加した都市部在住高齢者を対象に,その主観的効果をインタビュー調査により質的に検討することを目的とした。【方法】オンライン運動プログラムに参加した都市部在住高齢者16名に対し,半構造化インタビューを行った。分析は逐語録から内容を分類する分析的帰納法を採用した。【結果】「身体の変化」,「心の変化」,「運動の継続」,「つながり」,「ICT社会への対応」,「課題」の6つの側面を高齢者は自覚していることが明らかとなった。【結論】高齢者を対象としたオンライン運動プログラムは,運動による心身機能の改善効果のみならず,他者との交流や社会...

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Published in日本予防理学療法学会雑誌 Vol. 4; no. 2; pp. 11 - 19
Main Authors 大井, 嘉七美, 宮脇, 梨奈, 矢野, 翔平, 岡, 浩一朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本予防理学療法学会 31.03.2025
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Summary:【目的】インターネットを利用した同時双方向型のオンライン運動プログラムに参加した都市部在住高齢者を対象に,その主観的効果をインタビュー調査により質的に検討することを目的とした。【方法】オンライン運動プログラムに参加した都市部在住高齢者16名に対し,半構造化インタビューを行った。分析は逐語録から内容を分類する分析的帰納法を採用した。【結果】「身体の変化」,「心の変化」,「運動の継続」,「つながり」,「ICT社会への対応」,「課題」の6つの側面を高齢者は自覚していることが明らかとなった。【結論】高齢者を対象としたオンライン運動プログラムは,運動による心身機能の改善効果のみならず,他者との交流や社会参加,インターネットの利活用の増加にも波及していた。オンライン運動プログラムは,地域高齢者の自立した生活機能の維持・向上に寄与し,今後の介護予防活動の選択肢となり得る可能性がある。
ISSN:2436-9950
DOI:10.57304/jptp.JPTP-D-24-00009