第三者の関与による生殖補助医療の現状と意識 不妊治療経験者男女と不妊治療経験のない女性の比較

目的:第三者の関与によるARTの現状とその意識を明らかにする。方法:国内の調査会社を利用したウェブ調査を実施した。対象者の年齢は30歳代〜40歳代で,不妊治療経験のある男女と不妊治療経験のない女性各309名から協力が得られた。調査内容は属性,不妊治療内容,第三者が関与するARTに対する意識とした。結果:海外でARTを利用した者は男性21名(6.8%),女性4名(1.3%)であった。不妊治療経験のある男女では,第三者が関与するARTについて一般論として容認する者は概ね40〜50%,利用したい者は数%であった。利用したくない者は,不妊治療経験あり男性が有意に少なく,不妊治療経験あり女性が有意に多か...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 45; no. 1; pp. 1_71 - 1_80
Main Authors 岸田, 泰子, 山口, 雅子, 森岡, 郁晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.04.2022
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Summary:目的:第三者の関与によるARTの現状とその意識を明らかにする。方法:国内の調査会社を利用したウェブ調査を実施した。対象者の年齢は30歳代〜40歳代で,不妊治療経験のある男女と不妊治療経験のない女性各309名から協力が得られた。調査内容は属性,不妊治療内容,第三者が関与するARTに対する意識とした。結果:海外でARTを利用した者は男性21名(6.8%),女性4名(1.3%)であった。不妊治療経験のある男女では,第三者が関与するARTについて一般論として容認する者は概ね40〜50%,利用したい者は数%であった。利用したくない者は,不妊治療経験あり男性が有意に少なく,不妊治療経験あり女性が有意に多かった。結論:海外で不妊治療を受ける男女は少数だが存在した。第三者が関与するARTについて一般論としては容認しても自分のこととしては利用したいと思わない者が多く,また男女差が認められた。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20210706147