看護師の点眼指導における実態とセルフケアの評価視点 眼科病棟の点眼指導の実態調査から
目的:看護師が実施する点眼指導の実態から,眼科患者が的確に点眼薬を投与するための評価視点を明らかにする。方法:全国438施設の眼科病棟の看護師に無記名自記式での質問紙調査を行った。結果:点眼指導は病棟で行うことが多く,点眼姿勢や点眼法は,点眼指導時に説明がある施設が有意に多かったが,成人と高齢者で指導内容を区別し実施しているかに有意な差はなかった。点眼姿勢ではベッドに端座位姿勢が多く,点眼法は下眼瞼牽引法またはゲンコツ点眼法を用いていた。点眼指導は個別指導が多く,術後点眼日に合わせる施設が多かった。また,看護師は「加齢」,「独居」,「認知機能の低下」を点眼指導時の困難感として抱いていた。結論:...
Saved in:
Published in | 日本看護研究学会雑誌 Vol. 47; no. 5; pp. 1_997 - 1_1009 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本看護研究学会
20.01.2025
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 目的:看護師が実施する点眼指導の実態から,眼科患者が的確に点眼薬を投与するための評価視点を明らかにする。方法:全国438施設の眼科病棟の看護師に無記名自記式での質問紙調査を行った。結果:点眼指導は病棟で行うことが多く,点眼姿勢や点眼法は,点眼指導時に説明がある施設が有意に多かったが,成人と高齢者で指導内容を区別し実施しているかに有意な差はなかった。点眼姿勢ではベッドに端座位姿勢が多く,点眼法は下眼瞼牽引法またはゲンコツ点眼法を用いていた。点眼指導は個別指導が多く,術後点眼日に合わせる施設が多かった。また,看護師は「加齢」,「独居」,「認知機能の低下」を点眼指導時の困難感として抱いていた。結論:点眼指導は必要な支援であり,看護師は患者の身体面のセルフケア評価を行っていた。さらに「加齢」,「独居」,「認知機能の低下」は点眼指導を行う際の患者のセルフケア評価視点となる。 |
---|---|
ISSN: | 2188-3599 2189-6100 |
DOI: | 10.15065/jjsnr.20240407252 |