がん患者家族の緩和ケア主体の時期の療養場所選択の構造 構造モデルの開発に向けて

目的:がん患者と家族の緩和ケア主体の時期の療養場所選択に関するコミュニケーションとその影響要因,また選択した場における患者の生活について明らかにし,療養場所選択の構造を導く。方法:がん患者の遺族7名を対象にインタビューを行い質的記述的に分析した。結果:がん患者と家族の療養場所選択に関するコミュニケーションの内容が明らかになり,影響要因として【患者と家族の客観的な病状の理解】【がんの進行による症状への気付きと予測】【療養場所に関する知識と生活のイメージ】【家族の対処能力】が抽出された。また,【療養場所の選択に関する患者と家族のコミュニケーション】が十分に図れていることが【療養場所決定時の患者のP...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 47; no. 4; pp. 4_849 - 4_861
Main Authors 田村, 南海子, 習田, 明裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.10.2024
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Summary:目的:がん患者と家族の緩和ケア主体の時期の療養場所選択に関するコミュニケーションとその影響要因,また選択した場における患者の生活について明らかにし,療養場所選択の構造を導く。方法:がん患者の遺族7名を対象にインタビューを行い質的記述的に分析した。結果:がん患者と家族の療養場所選択に関するコミュニケーションの内容が明らかになり,影響要因として【患者と家族の客観的な病状の理解】【がんの進行による症状への気付きと予測】【療養場所に関する知識と生活のイメージ】【家族の対処能力】が抽出された。また,【療養場所の選択に関する患者と家族のコミュニケーション】が十分に図れていることが【療養場所決定時の患者のPS】が軽度であること,および【緩和ケア主体の時期の患者のQOL】に肯定的な影響を与えうると考えられた。結論:カテゴリーを構成概念とした,がん患者家族の緩和ケア主体の時期の療養場所選択に関する構造モデルが導かれた。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20240512248