低濃度エタノールによる土壌還元消毒技術 高知県芸西村におけるトルコギキョウ栽培での実証・普及の取組

トルコギキョウは全国的に栽培されているが,立枯病,萎凋細菌病や青枯病などの土壌病害による被害が甚大で,慣行の土壌くん蒸消毒や土壌還元消毒などによっても全株枯死の事例は珍しくない.低濃度エタノールによる土壌還元消毒技術を実証・普及するためには,園芸作物一般に,生産者圃場の施設・灌水設備,土壌条件や栽培方法などの多様性が大きいため,木目細かな対応が必要である.これらの多様性を考慮しながら,可能な限り生産者の所有の機材・資材を用いた低コストでかつ,土壌病害低減効果のある処理方法に最適化(カスタマイズ)し,高知県芸西村のトルコギキョウ栽培をモデルとして,現地の生産者,自治体職員,普及員,JA職員等と協...

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Published in農研機構研究報告 Vol. 2025; no. 20; p. 61
Main Author 小原, 裕三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 01.03.2025
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ISSN2434-9895
2434-9909
DOI10.34503/naroj.2025.20_61

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Summary:トルコギキョウは全国的に栽培されているが,立枯病,萎凋細菌病や青枯病などの土壌病害による被害が甚大で,慣行の土壌くん蒸消毒や土壌還元消毒などによっても全株枯死の事例は珍しくない.低濃度エタノールによる土壌還元消毒技術を実証・普及するためには,園芸作物一般に,生産者圃場の施設・灌水設備,土壌条件や栽培方法などの多様性が大きいため,木目細かな対応が必要である.これらの多様性を考慮しながら,可能な限り生産者の所有の機材・資材を用いた低コストでかつ,土壌病害低減効果のある処理方法に最適化(カスタマイズ)し,高知県芸西村のトルコギキョウ栽培をモデルとして,現地の生産者,自治体職員,普及員,JA職員等と協力し取り組んだ事例について,経済的な評価とともに紹介する.
ISSN:2434-9895
2434-9909
DOI:10.34503/naroj.2025.20_61