入院下歯科治療におけるクリティカルパスの導入 第二報クリティカルパス適応結果の解析
東京都老人医療センター歯科口腔外科で考案した入院下歯科治療クリティカルパスを2000年2月から2001年5月の16ヵ月間に適応した患者28名 (男性14名, 女性14名) を対象に調査検討を行い, 以下の結果を得た。 (1) 患者が有していた内科疾患の平均数は6.8であった。このうち, パス適応の原因となった最も重要な疾患および後遺症は脳神経系疾患が53.6%であった。 (2) 入院下歯科治療の平均在院日数はパス導入前と比べ4.8日短縮した。 (3) パス施行28例中, バリアンスは9例, 脱落は3例であった。 (4) 歯科医, 歯科衛生士, 看護婦問における役割分担, 治療内容, および経過...
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Published in | 老年歯科医学 Vol. 17; no. 1; pp. 48 - 53 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本老年歯科医学会
31.07.2002
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-3866 1884-7323 |
DOI | 10.11259/jsg1987.17.48 |
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Summary: | 東京都老人医療センター歯科口腔外科で考案した入院下歯科治療クリティカルパスを2000年2月から2001年5月の16ヵ月間に適応した患者28名 (男性14名, 女性14名) を対象に調査検討を行い, 以下の結果を得た。 (1) 患者が有していた内科疾患の平均数は6.8であった。このうち, パス適応の原因となった最も重要な疾患および後遺症は脳神経系疾患が53.6%であった。 (2) 入院下歯科治療の平均在院日数はパス導入前と比べ4.8日短縮した。 (3) パス施行28例中, バリアンスは9例, 脱落は3例であった。 (4) 歯科医, 歯科衛生士, 看護婦問における役割分担, 治療内容, および経過把握が明確になり, 指示および看護記録の簡素化などの改善が得られ, 医療の標準化につながった。 (5) パス施行後, 患者および介護者に対し, 当パスに対する満足度調査を行った。入院下歯科治療に対する満足度, 治療内容の理解度の項目において, 高い評価を得ることができた。 |
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ISSN: | 0914-3866 1884-7323 |
DOI: | 10.11259/jsg1987.17.48 |