核化学概説 核図表をもとに

原子は中心にある原子核とその周りを取り巻く電子からなり,原子核は陽子と中性子の複合体である。原子核はその陽子と中性子の組み合わせにより,または高いエネルギーを与えることにより壊変を起こすことがある。核化学とは原子核の壊変を伴う化学であるが,原子核の壊変自体は原子核物理の現象である。本稿では原子核の性質を原子核物理の観点から概説し,その一般的性質を紹介する。特に原子の理解のために用いられる周期表から,原子核の性質を俯瞰する「核図表」とその見方を紹介する。また元素の存在と宇宙のかかわりについて述べる。...

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Bibliographic Details
Published in化学と教育 Vol. 65; no. 3; pp. 108 - 111
Main Author 小浦, 寛之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学会 2017
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Summary:原子は中心にある原子核とその周りを取り巻く電子からなり,原子核は陽子と中性子の複合体である。原子核はその陽子と中性子の組み合わせにより,または高いエネルギーを与えることにより壊変を起こすことがある。核化学とは原子核の壊変を伴う化学であるが,原子核の壊変自体は原子核物理の現象である。本稿では原子核の性質を原子核物理の観点から概説し,その一般的性質を紹介する。特に原子の理解のために用いられる周期表から,原子核の性質を俯瞰する「核図表」とその見方を紹介する。また元素の存在と宇宙のかかわりについて述べる。
ISSN:0386-2151
2424-1830
DOI:10.20665/kakyoshi.65.3_108