Laser Speckle Flowgraphyを用いた網脈絡膜血流測定によるCEAの眼虚血改善効果の検討
「はじめに」 眼虚血症候群(眼球虚血による視力障害)は内頚動脈狭窄症と密接な関連があり, 一過性黒内障, 網膜動脈閉塞症などの眼虚血症候群から頚部内頚動脈狭窄症が発見されることも少なくない. 眼虚血症候群に対する眼科的検査としては往来の蛍光眼底造影や神経超音波を用いた眼動脈血流速度の測定が行われてきたが, 定量的な眼部末梢循環評価が難しいとされてきた. 今回われわれは内頚動脈狭窄症に対する頚動脈内膜剥離術(CEA)前後での網脈絡膜血流の変化をlaser speckle flowgraphy(LSFG)を用い定量的に測定し, CEAの眼血流改善効果を検討した. 「対象」2009年度当院で加療を行...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 39; no. 2; pp. 103 - 108 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2011
日本脳卒中の外科学会 |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.39.103 |
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Summary: | 「はじめに」 眼虚血症候群(眼球虚血による視力障害)は内頚動脈狭窄症と密接な関連があり, 一過性黒内障, 網膜動脈閉塞症などの眼虚血症候群から頚部内頚動脈狭窄症が発見されることも少なくない. 眼虚血症候群に対する眼科的検査としては往来の蛍光眼底造影や神経超音波を用いた眼動脈血流速度の測定が行われてきたが, 定量的な眼部末梢循環評価が難しいとされてきた. 今回われわれは内頚動脈狭窄症に対する頚動脈内膜剥離術(CEA)前後での網脈絡膜血流の変化をlaser speckle flowgraphy(LSFG)を用い定量的に測定し, CEAの眼血流改善効果を検討した. 「対象」2009年度当院で加療を行った高度内頚動脈狭窄症患者のうち, 頚動脈内膜剥離術(CEA)が必要で, 蛍光眼底造影で腕─網膜循環時間の明らかな遅延がなく, かつ網膜虚血性変化のない連続5例を対象とした. 年齢は59-79歳で男性4例, 女性1例であった. 病変は右側3例, 左側2例. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.39.103 |