ホイール径方向に超音波振動を援用した研削加工 チタン合金における振動援用の効果
難削材であるチタン合金の超音波振動援用研削加工を試みた.研削ホイ-ルの径方向に振動を援用し,定荷重(7.8N, 11.7N, 17.6N)研削を行った結果,材料除去量が約1.3倍増加した.このとき,研削ホイ-ルと被削材の接触圧力は振動援用時の方が小さく,加工面に熱損傷なども見られなかった.そして,比研削エネルギは振動援用時の方が8%から18%の範囲で低い値となった.加工面の表面粗さは,その値は大きくなるもののばらつきは抑えられた.さらに,表面から1μmの深さにおける硬さは,振動援用時の方が約1.18倍硬くなった.以上の結果は,本方式の超音波振動の援用が,チタン合金の研削加工にとって有効であるこ...
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Published in | 砥粒加工学会誌 Vol. 68; no. 3; pp. 133 - 139 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 砥粒加工学会
01.03.2024
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ISSN | 0914-2703 1880-7534 |
DOI | 10.11420/jsat.68.133 |
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Summary: | 難削材であるチタン合金の超音波振動援用研削加工を試みた.研削ホイ-ルの径方向に振動を援用し,定荷重(7.8N, 11.7N, 17.6N)研削を行った結果,材料除去量が約1.3倍増加した.このとき,研削ホイ-ルと被削材の接触圧力は振動援用時の方が小さく,加工面に熱損傷なども見られなかった.そして,比研削エネルギは振動援用時の方が8%から18%の範囲で低い値となった.加工面の表面粗さは,その値は大きくなるもののばらつきは抑えられた.さらに,表面から1μmの深さにおける硬さは,振動援用時の方が約1.18倍硬くなった.以上の結果は,本方式の超音波振動の援用が,チタン合金の研削加工にとって有効であることを示唆した. |
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ISSN: | 0914-2703 1880-7534 |
DOI: | 10.11420/jsat.68.133 |