電流計應用の波形分析機

抵抗を被分析波形に等しく變化させる装置と正弦波形に變化させる装置とを用ひ,電流力計型計器の兩コイルに別々に兩波形電流を通じて各高調波を指示させることは比較的容易に思ひ付くことであるが,更に進んで上記兩装置を二段に使つて兩波形の積に等しい形の電流を作り,之の單平均値を耐久磁石型直流指針計器に指示させる樣にすると,計器を電解成極の大容量を以て短絡することが出來るため,指針振動を無くして,兩装置を至極緩徐に回轉させても宜しいので,甚だ容易に且つ迅速に波形の第50番又適當の注意をすれば第100番目位迄の高調波を析出することが出來る。此のことは既に昭和8年4月福岡市に於ける第八回聯合大會で大略を發表して...

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Published in電氣學會雜誌 Vol. 55; no. 561; pp. 273 - 281
Main Author 野口, 孝重
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 電気学会 10.04.1935
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Summary:抵抗を被分析波形に等しく變化させる装置と正弦波形に變化させる装置とを用ひ,電流力計型計器の兩コイルに別々に兩波形電流を通じて各高調波を指示させることは比較的容易に思ひ付くことであるが,更に進んで上記兩装置を二段に使つて兩波形の積に等しい形の電流を作り,之の單平均値を耐久磁石型直流指針計器に指示させる樣にすると,計器を電解成極の大容量を以て短絡することが出來るため,指針振動を無くして,兩装置を至極緩徐に回轉させても宜しいので,甚だ容易に且つ迅速に波形の第50番又適當の注意をすれば第100番目位迄の高調波を析出することが出來る。此のことは既に昭和8年4月福岡市に於ける第八回聯合大會で大略を發表して置いたのであるが,其の後諸部分の實用上の改良を完了したから茲に纏めて發表する。
ISSN:0020-2878
2187-6797
DOI:10.11526/ieejjournal1888.55.273