共通教科情報科の学習指導要領改訂に対する担当教員の意識 新しい学習内容に対する重要性認識と指導不安感に焦点を当てて

本研究の目的は,2022年度より年次進行で実施される高等学校学習指導要領における高等学校情報科担当教員の意識を把握し,改訂内容を適切に指導する教員研修の方法について検討することである.O県の情報科担当教員59名対象に調査を実施した.その結果,学習指導要領の改訂内容を「理解している」「やや理解している」と回答したのは3割以下に留まった.重要性認識と指導不安感に関しては,必履修科目である「情報Ⅰ」の導入的な学習内容を重要視している一方で,プログラミングや統計・データサイエンスに関して相対的に指導上の不安を感じている傾向が見られた.また,学習指導要領の理解不足群は「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」ともに指導不安感...

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Published in教育情報研究 Vol. 36; no. 1; pp. 3 - 12
Main Authors 下地, 勇也, 福井, 昌則, 掛川, 淳一, 森山, 潤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育情報学会 2020
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Summary:本研究の目的は,2022年度より年次進行で実施される高等学校学習指導要領における高等学校情報科担当教員の意識を把握し,改訂内容を適切に指導する教員研修の方法について検討することである.O県の情報科担当教員59名対象に調査を実施した.その結果,学習指導要領の改訂内容を「理解している」「やや理解している」と回答したのは3割以下に留まった.重要性認識と指導不安感に関しては,必履修科目である「情報Ⅰ」の導入的な学習内容を重要視している一方で,プログラミングや統計・データサイエンスに関して相対的に指導上の不安を感じている傾向が見られた.また,学習指導要領の理解不足群は「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」ともに指導不安感が有意に高い一方,プログラミングに関する学習・指導の経験と指導不安感との間には有意な負の相関が認められた.
ISSN:0912-6732
2432-1745
DOI:10.20694/jjsei.36.1_3