スナネズミ線条体細胞外アミノ酸濃度に及ぼすヒスタミン関連薬物の影響: H1およびH2作用の脳虚血による変化

スナネズミの細胞外液中グルタミン酸濃度はヒスタミンの中枢投与によって36%に減少し, この効果はH1拮抗薬のメピラミンによって拮抗された。大量のメピラミン投与では, グルタミン酸濃度は対照群の7.1倍に増加した。前脳虚血により細胞外アミノ酸は, 興奮性, 抑制性アミノ酸ともに著明に増加した。ヒスタミンを灌流するとこれらの増加は, 対照群の約50%に抑制された。この作用はメピラミン又はシメチジンにより完全に拮抗された。虚血状態ではシメチジンにより細胞外アミノ酸は対照群よりも大きく増加した。神経伝達物質アミノ酸は正常状態ではH1作用により, 虚血による増加は主にH2作用によって制御されることが示唆...

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Published in蘇生 Vol. 14; no. 3; pp. 95 - 101
Main Authors 藤谷, 太郎, 足立, 尚登, 新井, 達潤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本蘇生学会 20.08.1996
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Summary:スナネズミの細胞外液中グルタミン酸濃度はヒスタミンの中枢投与によって36%に減少し, この効果はH1拮抗薬のメピラミンによって拮抗された。大量のメピラミン投与では, グルタミン酸濃度は対照群の7.1倍に増加した。前脳虚血により細胞外アミノ酸は, 興奮性, 抑制性アミノ酸ともに著明に増加した。ヒスタミンを灌流するとこれらの増加は, 対照群の約50%に抑制された。この作用はメピラミン又はシメチジンにより完全に拮抗された。虚血状態ではシメチジンにより細胞外アミノ酸は対照群よりも大きく増加した。神経伝達物質アミノ酸は正常状態ではH1作用により, 虚血による増加は主にH2作用によって制御されることが示唆された。
ISSN:0288-4348
1884-748X
DOI:10.11414/jjreanimatology1983.14.95