NICUから在宅へ向けた家族支援の工夫 低酸素性虚血性脳症児の理学療法介入例

【目的】在宅に向けて両親が主体的な養育を行うためにNICU入院後,両親が児に関わる課題の難易度の調整を工夫した症例を報告する。【理学療法介入】両親と児の関わりとして手遊び・ストレッチ・ポジショニングの順に課題設定し,各課題について両親の状態に合わせて見学・部分的参加・主体的参加を促した。また,介入による児の変化を両親に説明し,両親が児の状態を理解できるように支援した。【結果】手遊びの段階では,実施直後から主体的参加が可能であり,ストレッチの段階では両親が拘縮予防の握り棒を製作した。ポジショニングの段階では,今後の自宅生活を想定した必要物品の準備,環境設定についての発言を認めた。【結論】理学療法...

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Published in理学療法 - 臨床・研究・教育 Vol. 23; no. 1; pp. 93 - 95
Main Authors 石川, 由樹, 武井, 圭一, 茂木, 恵美, 渋谷, 耕平, 山本, 満, 守岡, 義紀, 丸山, 侑里子, 仲村, 佳奈子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 埼玉県理学療法士会 2016
Subjects
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ISSN1880-893X
1880-8948
DOI10.11350/ptcse.23.93

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Summary:【目的】在宅に向けて両親が主体的な養育を行うためにNICU入院後,両親が児に関わる課題の難易度の調整を工夫した症例を報告する。【理学療法介入】両親と児の関わりとして手遊び・ストレッチ・ポジショニングの順に課題設定し,各課題について両親の状態に合わせて見学・部分的参加・主体的参加を促した。また,介入による児の変化を両親に説明し,両親が児の状態を理解できるように支援した。【結果】手遊びの段階では,実施直後から主体的参加が可能であり,ストレッチの段階では両親が拘縮予防の握り棒を製作した。ポジショニングの段階では,今後の自宅生活を想定した必要物品の準備,環境設定についての発言を認めた。【結論】理学療法士により,両親が児に行えることを評価し,段階的に関わりを増加することや,児の反応を解釈できるように支援することは,両親と児の関わりを増加し,両親の退院移行に向けた主体的な行動を促すことができると考えた。
ISSN:1880-893X
1880-8948
DOI:10.11350/ptcse.23.93