頻回の心室細動を繰り返すBrugada症候群に対して少量のキニジンが有効であった2症例

心室細動 (VF) を繰り返すBrugada症候群に対して, 既報の投与量よりかなり少量のキニジンが有効であった2例を経験した.【症例1】24歳男性, 平成12年4月深夜, 飲酒後に意識消失があった.入院後V1, V2でcoved型ST上昇とVFを認め, Brugada症候群と診断, 植込み型除細動器 (ICD) 植込みを行った, 同年5月下旬より深夜にVFを頻回に認めたため, キニジン200mg/日 (1×眠前) の投与を開始した, 平成13年1月, 2月にVFを認め, キニジン300mgへ増量後はVFは発生していない.【症例2】25歳男性.平成14年10月深夜に意識消失し, 入院.V1,...

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Published in心電図 Vol. 27; no. Suppl4; pp. 42 - 46
Main Authors 尾木, 浩, 中野, 由紀子, 三好, 美和, 山本, 佳征, 末成, 和義, 小田, 登, 上田, 茂之, 平位, 有恒, 沖本, 智和, 茶山, 一彰
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 25.09.2007
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Summary:心室細動 (VF) を繰り返すBrugada症候群に対して, 既報の投与量よりかなり少量のキニジンが有効であった2例を経験した.【症例1】24歳男性, 平成12年4月深夜, 飲酒後に意識消失があった.入院後V1, V2でcoved型ST上昇とVFを認め, Brugada症候群と診断, 植込み型除細動器 (ICD) 植込みを行った, 同年5月下旬より深夜にVFを頻回に認めたため, キニジン200mg/日 (1×眠前) の投与を開始した, 平成13年1月, 2月にVFを認め, キニジン300mgへ増量後はVFは発生していない.【症例2】25歳男性.平成14年10月深夜に意識消失し, 入院.V1, V2でcoved型ST上昇を認めたため, Brugada症候群と診断, ICD植込みを行った, 平成15年1月と3月にVFによりlCDが作動したため, キニジン200mg/日 (1×夕) の投与を開始した.以後安定していたが, 平成18年6月28日22時, VFによるICD作動を認めた, この日はキニジンを内服していなかった.少量のキニジンがVF抑制に有効であると考えた.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.27.Suppl4_42