脳神経外傷学の過去・現在……そして未来 世界のtrendを見据えて

脳神経外傷の過去から現在までを検証し, 将来へつながる道程を検討した. ①高齢化による受傷様態の変化や抗血栓薬服用の影響から受傷後のtalk & deteriorateのリスクが明らかとなり, その対策を提案した. ②本邦のneurocritical careの問題点, 温度管理の新たな展開, 高次脳機能障害症例のこれからの管理を述べた. 先進国・超高齢国としてのわが国における本疾患の変化を認識し, その対策をグローバルに発信することが重要と考えるが, 多様化した本疾患に対してわれわれの柔軟な対応が求められる. また, 神経科学と技術革新の発展を追い風として, 脳神経外傷機序の理解と治...

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 28; no. 2; pp. 72 - 81
Main Authors 鈴木, 倫保, 末廣, 栄一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2019
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.28.72

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Summary:脳神経外傷の過去から現在までを検証し, 将来へつながる道程を検討した. ①高齢化による受傷様態の変化や抗血栓薬服用の影響から受傷後のtalk & deteriorateのリスクが明らかとなり, その対策を提案した. ②本邦のneurocritical careの問題点, 温度管理の新たな展開, 高次脳機能障害症例のこれからの管理を述べた. 先進国・超高齢国としてのわが国における本疾患の変化を認識し, その対策をグローバルに発信することが重要と考えるが, 多様化した本疾患に対してわれわれの柔軟な対応が求められる. また, 神経科学と技術革新の発展を追い風として, 脳神経外傷機序の理解と治療法に新たな局面を開拓する必要がある.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.28.72