キノホルム-131I, -125Iの迅速合成法

SMONとキノホルムの関係を究明のため, RI標識キノホルムが必要となり, キノホルム-131I, -125Iの迅速合成法を開発した.すなわちconc.HClに溶かしたIClにNa131IまたはNa125Iを加え, 10分後に5-クロロ-8-ヒドロキシキノリンを加えて生ずる沈殿を遠心分離し, これに多量の蒸留水を加えキノホルム-131I-, 125Iを析出させた。ついで蒸留水, 2%Na2S2O3, 蒸留水で洗浄して純粋なキノホルム-131I, -125Iを得た。放射化学的収率は40%であり, ペーパークロマトグラフィおよび同位体希釈分析の結果は十分純粋であった。この方法の特徴は極めて操作が簡...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 23; no. 1; pp. 6 - 9
Main Authors 安東, 醇, 新田, 一夫, 久田, 欣一, 緒方, 正名
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 15.01.1974
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Summary:SMONとキノホルムの関係を究明のため, RI標識キノホルムが必要となり, キノホルム-131I, -125Iの迅速合成法を開発した.すなわちconc.HClに溶かしたIClにNa131IまたはNa125Iを加え, 10分後に5-クロロ-8-ヒドロキシキノリンを加えて生ずる沈殿を遠心分離し, これに多量の蒸留水を加えキノホルム-131I-, 125Iを析出させた。ついで蒸留水, 2%Na2S2O3, 蒸留水で洗浄して純粋なキノホルム-131I, -125Iを得た。放射化学的収率は40%であり, ペーパークロマトグラフィおよび同位体希釈分析の結果は十分純粋であった。この方法の特徴は極めて操作が簡単で, 合成に要する時間 (3時間) が極めて短いことである。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.23.6