第四級アンモニウム塩を用いた高分子支持膜型塩化物イオン電極の選択性
炭素数が8~18の長鎖アルキル基を含む第四級アンモニウム塩を感応物質とする塩化物イオン電極を試作し,電極特性に及ぼす影響について検討した.試作した電極はいずれも直線範囲は10-4~5×10-1mol/1,90%応答時間は10秒以下,スロープ感度は-48~-57mV/decadeであった.選択性は長鎖アルキル基の数やアルキル鎖長により大きく異なり,特に炭素数が14以上のアルキル基を4個持つテトラアルキルアンモニウム塩は各種陰イオンや有機酸イオンに対する選択性向上の効果が大きいことが分かった.塩化物イオン電極の感応物質にテトラオクタデシルアンモニウム塩を用いるとメチルトリドデシルアンモニウム塩など...
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Published in | 分析化学 Vol. 41; no. 1; pp. 5 - 10 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
05.01.1992
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ISSN | 0525-1931 |
DOI | 10.2116/bunsekikagaku.41.5 |
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Summary: | 炭素数が8~18の長鎖アルキル基を含む第四級アンモニウム塩を感応物質とする塩化物イオン電極を試作し,電極特性に及ぼす影響について検討した.試作した電極はいずれも直線範囲は10-4~5×10-1mol/1,90%応答時間は10秒以下,スロープ感度は-48~-57mV/decadeであった.選択性は長鎖アルキル基の数やアルキル鎖長により大きく異なり,特に炭素数が14以上のアルキル基を4個持つテトラアルキルアンモニウム塩は各種陰イオンや有機酸イオンに対する選択性向上の効果が大きいことが分かった.塩化物イオン電極の感応物質にテトラオクタデシルアンモニウム塩を用いるとメチルトリドデシルアンモニウム塩などに比べて血清分析の精度を向上でき,有用性の高いことが確認できた. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.41.5 |