資源循環型地域生産システムの多目的最適化

本研究は現状の大量生産・消費・廃棄社会の限界と問題点を踏まえ, 将来の社会システムのあるべき姿として提唱される循環型社会の中で, 地域の生産形態が果たしていくべき役割について考察する. 一つの地域をモデルとして取り上げ、それを資源循環型地域生産システムの解析モデルとして定式化する. そして地域総合コストの低減, 地域マテリアルリサイクル率と地域パーツリサイクル率の向上, という3つの目標から構成される多目的最適化問題として分析する. この解析モデルはさらに多目的線形計画問題に帰着され, ε制約法と重み付け法を用いた数値シミュレーションによって, パレート最適解と最適選好解が求められる. 解析モ...

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Published in土木計画学研究・論文集 Vol. 17; pp. 439 - 448
Main Authors 厖, 暁晋, 宮田, 譲
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 30.09.2000
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ISSN0913-4034
1884-8303
DOI10.2208/journalip.17.439

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Summary:本研究は現状の大量生産・消費・廃棄社会の限界と問題点を踏まえ, 将来の社会システムのあるべき姿として提唱される循環型社会の中で, 地域の生産形態が果たしていくべき役割について考察する. 一つの地域をモデルとして取り上げ、それを資源循環型地域生産システムの解析モデルとして定式化する. そして地域総合コストの低減, 地域マテリアルリサイクル率と地域パーツリサイクル率の向上, という3つの目標から構成される多目的最適化問題として分析する. この解析モデルはさらに多目的線形計画問題に帰着され, ε制約法と重み付け法を用いた数値シミュレーションによって, パレート最適解と最適選好解が求められる. 解析モデルは, 総合コスト率とリサイクル率との関係, 回収率パターンが総合コスト, リサイクル率に及ぼす影響分析などから, 今後の資源循環型地域生産システムの課題と展望を考察する.
ISSN:0913-4034
1884-8303
DOI:10.2208/journalip.17.439